「CHAOS;CHILD」クリアしたよ。 シュタゲに並ぶ作品かも。

CHAOS;CHILD イメージPS4

PS4版のCHAOS;CHILDを遅ればせながらやっと購入し、3,4日かけてクリアしました。 クリア後しばらくしてからこの記事を書いていますが、まだ余韻が残っております。

個人的にはSTEINS;GATEに並ぶ作品で、個人的には本作の方が好きですらあります。 そんな本作のプレイログというかレポートというか。

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前作はやっておくにこしたことはない。 必須でもない。

本作はCHAOS;HEADに続く作品で、しかしながら「2」ではないように、内容としては完全に独立しているので、前作を未プレイでも楽しめるものになっています。

前作の時期で起きた渋谷地震が、本作においては物語の根幹に関わる出来事となっています。 それ以外にもニュージェネ事件やら前作にも登場したキーワード・名詞などがあるため、前作をプレイしていたほうが理解・導入は容易だと思います。

が、必須ではありません(前作を知っていれば、割と早い段階で様々な可能性を推理できるので、推理の幅は広がるでしょうけれど)。

そうした程度のものなので、完璧に楽しむには前作をプレイするんではなくて、アニメを一通り見るのでもいいと思います(全12話)。 また、科学ADVシリーズ屈指の人気を誇るSTEINS;GATEをプレイしておくのも○。 会話文中などでニヤリとできるかもしれませんよ。

ただまぁ、前作は主人公のキャラ作りに難ありなのと、ヒロイン総電波なので人を選ぶ印象ではありますが。 本作の主人公はまだ感情移入しやすいというか、なんとなく微笑ましく眺められる感じなので、そこは良かったかなと。

一周目は大雑把な全容に過ぎない。 本番は二周目から。

さて、いよいよシナリオの感想に入っていきます。

本作は一周目は必ずノーマルエンド的なものにたどり着くようになっており、二周目から各ヒロインの個別ルートへ進むことができるようになっています。 そして、各ヒロインのルート攻略が終わったのちに、トゥルーエンドへの道が開かれます。

まずノーマルエンドですが、めちゃくちゃ長い共通ルートのようなものです。 本作が描かんとする一連の事件や出来事が描き出され、大雑把に全体像が把握できるような感じです。

ストーリーの引っ張り方がまたうまくてですね……つきなみな言い方になりますが、先が気になってついつい読み進めてしまうんです。

本作でもCHAOS;HEAD譲りの猟奇殺人事件が起き、その内容もかなりエグいんですが、その事件を追いつつもどこか心待ちにしている自分に気がつく……そんな矛盾あるいは倒錯した心情も手伝い、没入感はかなり高いです。

また、今回起きる連続猟奇殺人やそれにまつわるエピソードの中で、私もアレコレと不得意ながら推理してみたんですが、結局、当初は予想だにしなかったところに行き着くので、そうした二転三転するサスペンス劇が楽しめますね。

ただ、ちょっと中盤~後半に入る辺りで中だるみしたり、結末付近でちょっと冗長に感じる部分もないではなく、手放しで絶賛できるものではなかったです。

そう、一周目だけで判断しようとするのは、本作の主人公の拓瑠に言わせれば“情弱”なのかなと。 本番はここからなんです。 個別ルートでは、一周目でうやむやになっていたりした謎などが解き明かされていきます。

※ネタバレはしないように心がけていますが、ニュアンス等で察しがついてしまう可能性があるので、これからプレイする人はスルーしたほうがいいかもです。

来栖乃々

まずは来栖乃々ルートですが……個人的意見としては最後にプレイしたほうがいいイメージ。

体験版をプレイした感じでは後述の有村雛絵と並んで好きなキャラでしたが、プレイ後振り返ってみてもやっぱり好きなルートのひとつでしたね。

彼女のルートではノーマルエンドを迎えるまでの間にしこりとして残ったであろう、ある疑問が解き明かされます。 なんとなく疑問に対する真相は予想できていたのですが、実際の真相は予想のちょっと上を行くものだったので満足です。

結末においては「あの人物はどうなったんだろう?というか、いくらなんでもこの展開は無理があるんじゃ?」と思うところがあるんですが、印象的なCGが美しかったので細かいことはいいません。

有村雛絵

次にプレイしたのが有村雛絵ルート。 個人的には後述の香月華のひとつ前にプレイするのがよさ気かなと感じました。

まぁ、予想はできていたんですが、一番好きです。 LOVEです。 最高です。

彼女のルートでは、ノーマルエンドにたどり着くまで明らかにならなかった、彼女の過去にまつわるエピソードが展開。途中まではいかにもギャルゲっぽい甘酸っぱさの感じるシナリオが楽しめます。

……が、ある時を境に状況は一変。 ああ、そういえば私はCHAOS;CHILDやってたんだっけな……(白目)となるようなアレコレがアレコレでアレです、はい。

ある意味どちらのパートもベタな展開や結末だったりするんで驚きもないっちゃない(あるっちゃある)んですが、エンディングロール後がまた、ね……。

とはいえ、誰がなんと言おうとキャラ・シナリオともに一番好きです。

香月華

個別ルートあるんかい!な香月華。 前述のとおり雛絵ルート後のほうがいい気がしないでもない。

ほとんど喋らない系キャラということで、まぁ、小動物的な可愛さってのはあったんですが、彼女が言葉を発しない理由だとか、雛絵ルートでのちょっとした疑問が解消されるルートであります。 あと、怪しかったアイツがやっぱり□□□じゃないですかー!的な展開とか。

内容的には本作のエピソードの中ではちょっと微妙なところではあるんですけれども、(おそらく)唯一、○○○が××ルートという貴重なルートでもあったりするので、そういう意味では楽しめましたね。

また、前作に縁のある人物が登場しますし、ユニークなエピソードといえます。

山添うき

本作におけるロリルート枠の山添うき。 最初にやるか、完全に最後に回すか……ってところですかね。

彼女自体色々と複雑な立場というか出自のキャラなんですけれども、幸薄そうな外見通りな導入とエピソードというか。

もう、ルートに入る直前が本作屈指のエグい出来事がありますし、その流れで彼女のルートに入った直後に「ああ、これはそういうことなんだろうなぁ……」と読めてしまって、なんというかアレな気持ちでプレイすることに。

で、結局アレな感じになるんで驚きとかはないんですけど、うーん、この、ね。 CHAOS;CHILDみたいな作品に手放しのハッピーエンドなんてあるわけねーだろってことなんですが。

決して悪くない内容なんですけれども、ちょっと狙いすぎな印象もないではなく、安直……とまでは言わずとも、感情移入しきれない部分もありました。 あ、でもうきちゃんは可愛いですよ?それは間違いない。

尾上世莉架

そして最後はトゥルーエンドルート。 時系列的にはノーマルエンド後となっていて、これ以上の何かがあるんか……?といったところなんですが、あるんです、これが。

忘れた頃にガツンと響く伏線回収をやってのけ、そして同時にプレイヤーをまたも驚かせ、精神的にえぐってきます。 ここまでたどり着く頃には精神的にえぐられて穿穴だらけだと思いますが、まだまだえぐられるわけです。

いや……えぐられるというよりは、ひっくり返される、でしょうかね? 安直な大どんでん返し!ってことではなくて、いい意味で本当に予想だにしない真実が明かされます。 これには舌を巻くしかなかったです。

各個別ルートの内容だけでもかなり満足いくものでしたが、このトゥルーエンドを迎えることでまた一段上の評価にならざるをえないですね。 それくらい、余韻が強い結末を迎えます。

このルートでは妄想トリガーなどのようなものもなく、ただひたすらにテキストに没頭できますし、内容自体もそれに応えてくれるものなので、ここまで読み終えてはじめてCHAOS;CHILDを楽しんだ、と言えると言えましょう。

というか、久々ですよ。 結末やエンディングロールでの余韻とともに、この物語……いや、世界とお別れするのが惜しまれたのは。 惨たらしい事件があったりと、まぁ、当事者にはなりたくないわけなんですが、一方で、もっとこの世界に浸っていたいなぁと率直に思えたんです。 終わらせたくない、というか。

長々書いてきましたが、ひとことシンプルに、「プレイしてよかった」と言える作品でしたよ。

個人的に推奨する攻略ルート順は以下。

ついでに、改めてオススメの攻略順を書いておきます。

ノーマルエンド(強制)→山添うきルート→有村雛絵ルート→香月華ルート→来栖乃々ルート→トゥルーエンド

……ですかね。 山添うきルートは、来栖乃々ルートの後でもいいかもしれませんが。

この順番にプレイすると、いい具合に謎が氷解していき、無駄がないように思います。 大きな例で言えば、有村雛絵ルートでにわかに出てきた疑問が、香月華ルートで明かされたりするので。

まぁ、好きな順番でやればいいとは思いますけども。

細かい脱字・衍字、「おもむろに」の用法が気になる。

重箱の隅をつつくような感じになってしまいますが、やっぱり気になっちゃうんですよ、こういうテキストが重要なゲームなので。

今回も、細かい脱字や衍字が散見されました。 別に盛大な誤字とかではないんで、気にしなければいいレベルなんですけれども、プレイに集中していればこそ、そうした違和感に過敏になってしまうのもまた事実で。

そしてそれよりも気になるのが「おもむろに」の使い方。

「おもむろに」は誤用しがちなワードの代表格で、本作でも誤用かどうでないかの判断が難しい用法で文中に登場しております。

この「おもむろに」が厄介なのは、本来の意味である「ゆっくりと」でも、誤用であるところの「不意に、突然」でも通じてしまう場面が多い点なんですよね。

例えば、「彼はおもむろにその場に座った」というテキストがあった場合。

この場合、「彼はゆっくりとした動作でその場に座った」のでも通じるし、「彼は前触れ無く突然その場に座った」のでも意味が通じてしまいます。

こういう場合は本来の意味で受け取っておくべきでしょうけれども、あまりにも誤用が広まりすぎていて、作者がどちらの意図で書いているのかわからないんですよね。

例の場合だと「ゆっくりと座った」か、「突然座った」かの違いはあれど、「座った」ことに変わりはないんですが、厳密な意図は伝わらないことになります。

本作中では「何を思ったかおもむろに立ち上がり……」というような文があり、一体どっちの意味で使っているのか不明でした。 立った意図を測りかねている(何を思ったか、と地の文で書いている)ので、誤用の方かな?と思ったりもしたんですが、結局はライターのみぞ知る、といったところでモヤモヤします。

ちなみに、ライターさんは「おもむろに」という表現が好きなようで、作中でもたびたび登場します。 そして、その多くが正しい用法か誤った用法か怪しい使い方なんですよね。

STEINS;GATEのFDでも「おもむろに」の用法が怪しい部分もありましたが、こうして正確に伝えられない・誤解を招きそうなら「おもむろに」は封印したほうがいい気もしますが……。

加えて書くと、ある人物が「~を味あわなくても……」と発言しているシーンがあるんですが、正確には「~を味わわなくても……」です。

話者がそうした言語に無頓着なキャラであれば、そういうキャラ付けなのだと感じますが、上記の発言をした人物に限って言えば特段そういうわけでもないので、無理に口語的にする必要も感じられませんでした。

まぁ、キャラが若者である以上、「~を味あわなくても……」と言っても問題ないっちゃないんですが、テキスト上だけでも正規表現してほしかったなと。

……と、これだけ書くのもある意味愛ゆえに、です。 それだけテキストに没頭できたということの裏返しなのですから、本当に物語にのめり込ませてもらいましたよ。

グロ・鬱展開に抵抗がなければプレイして欲しい作品。

本作は非常に読み応えのある作品で、気になっている人がいるなら「やってみるといいよ!」とオススメしたい作品です。

……が、やはりというかなんというか、本作にもグロい・エグい表現や展開が多々あるんで、そういうのが苦手な人にはキツイのかな、とも。 特に主軸となるニュージェネの再来と呼ばれる連続猟奇殺人の描写は秀逸です。 秀逸ゆえに、キツめです。

個人的には第一の犠牲者(こっちみんな)の描写や、第六の犠牲者(非実在青少女)がキツかったです。 特に後者は……。

しかしながら、それでも多くの人にプレイしてほしいな、というのが正直なところ。 単にグロいだけで内容がスッカスカな作品も多い中、本作は魅力的なキャラ・ストーリーに恵まれているので、カタルシスを味わうにはうってつけの作品です。

冒頭にも書いたように、完成度で言えば(魅力の方向性は違うものの)STEINS;GATEに並ぶと思いますし、好みで言えばSTEINS;GATEよりこちらの方が好きでさえあります。

万人受けしそうなSTEINS;GATEと、人を選ぶけれどハマればドップリな本作といったところですかね。

題材や表現など人を選ぶのは間違いないかとは思いますが、秀逸なストーリーテリングや演者による熱演、控えめながら雰囲気の良いBGMなどなど、力作・名作と読んで差し支えない作品です。 本作に興味があってこの記事を読んでくださったのであれば、是非とも触ってみてください。

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