「Call of Duty: WWII」原点回帰か、停滞か、退行か。

CoD WWII イメージ

原点回帰を掲げて登場したCoD:WWII。 近未来SFの作品が多かった直近のCoDですが、ここに来て久方ぶりの第2次大戦モノとして制作されたわけですが、実際にプレイしてみると原点回帰というより停滞なのか退行なのか……といった印象の出来でした。

キャンペーン(シングルプレイ)のプレイがメインの記事とはなりますが、実際のところあまり褒められる部分がないため、全体的に批判的な内容です。

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: 今一度原点に立ち返る、という触れ込みだったが……。

とりあえずプレイ動画を。 最初のステージ、カットシーンも含めた30分ちょいの内容です。

第2次大戦をテーマにしていることで、登場兵器がクラシックなのはもちろんのこと、ストーリーの印象も今とはだいぶ異なる印象です。

割と初代MWあたりからは陰謀やらなんやらが渦巻く、アクション映画的なストーリーがほとんどでしたが、今作ではCoD3以前のような戦争映画的なストーリーに回帰。 一人の兵士として、ひとつの戦争を見る・体験する……というスタイルになっています。

また、体力の自動回復機能を廃止し、回復アイテム使用による任意回復になっています。 それゆえ、難易度も比較的直近作よりは高いかなぁとも。

私としては第2次大戦モノが恋しくもなってきていて、現代の技術でD-Dayを表現したらどうなるのか?といったところも気になっていたんです。

そうして挑んだキャンペーン。 冒頭のD-Dayはまずまずといったところでしたが、続くストーリーやステージ(レベルデザイン)はイマイチイマサンな感じでした。

: 不満点は数年前から変わらないところばかり。

原点回帰どころか停滞ではないか。 あるいは、退行ではないか。

そう思うに至ったのは、本作で感じた不満点が数年前から何も変わっていないところばかりだという理由から。

  • 近年最悪レベルのレベルデザイン。
  • 無能な味方AI。 戦っているフリをしているだけ。
  • 演出より都合を優先させたことによる違和感(あるシーンでさっきまで持っていたグレネードがない、近くに遮蔽物があるのに棒立ちで撃ち合うことになる……など)。
  • ダメなタイプのQTE(操作の一貫性がない、没入感も向上していない、面倒なだけ)。

これらなんですが、本作の開発であるSledgehammer Gamesが制作した過去作でも顕著だった部分でもあります。

例えば、ストレスフルでグダグダになり得るレベルデザイン、無能な味方AIは、Advanced Warfare譲り。 過去にやっていたブログでもこの点は指摘していて、実に3年経っても変わりない部分だなぁと。

更には、ストーリーやBGMの印象や記憶に残らないレベルの凡庸さや、一部でのレベルデザインの酷さに関しては更に古くのModern Warfare 3……つまり6年前から進歩が見られないっていうことになるんです。

特にストレスフルな部分は、最高難易度である難易度ベテランでプレイしているがゆえに……という側面も見なければなりませんが、雑な難易度調整やチェックポイントの配置などは難易度依存による部分以外でも顕著でした。

まぁ、いずれにしても、難易度ベテランでは味方AIの無能さと劣悪なレベルデザインのコンボが、高難易度プレイ時に障害となり……どちらかというと「理不尽プレイ」になっている点がとにかくダメダメな部分です。

【無能な味方AI】

彼らは、あーだこーだと命令をプレイヤーに出してほとんどのことをさせる、無能な怠け者です。 彼らは銃を持ってはいますが、制圧射撃ですらなく……とりあえず銃を撃つ=戦闘に参加している“フリ”をしているだけの存在です。

“勝利は一人では掴めない。”

が、本作のキャッチフレーズですが、実際は、無能な味方は戦力外ゆえに自分一人で全ての敵を排除しなければならないため、薄ら寒いことこの上ないわけです。

まぁ、このキャッチフレーズはマルチプレイに向けてのものなんでしょうけどね。

加えて、敵はプレイヤーとの間に他の兵士がいても優先的にこちらを狙ってくる上、超絶火力(3発被弾で死亡)と超絶精度を誇る精密射撃を備えているため、味方兵士の数に合わせたような敵の大群は全て、自分だけの敵となります。

そんな塩梅ですから「固定銃座で敵に制圧射撃をしろ」だの「右から敵が来た、攻撃しろ」だのという命令に従うとかなりの確率で死ぬので、意識的に命令に背いてプレイしていくことになります。 どういうこっちゃ。

無論、難易度レギュラー(ノーマル)やルーキー(イージー)などでは、目の前の敵(プレイヤー)にも弾を当てられない無能なナチスに変貌するわけですが、なんというかまぁ、大雑把な難易度調整しかしてないんだろうなぁ……という印象です。

まぁ、味方が優秀すぎると「自分は何もしなくてもいい」にはなってしまうんで難しいところなんでしょうけれども、共闘感すらない現状は決して「いい」状況ではないです。

ちなみに、後半にあたるあるステージで、私は心が折れまして。 難易度を1段階下げてクリアはしたんですが……それで楽しくなったかというと、もちろんそんなことはないです。

例えば、滅茶苦茶マズい料理を出すレストランがあったとして。 滅茶苦茶マズいので、じゃあ価格を下げます!……といったところで、そこの料理がマズいことには変わらないわけで。

本作にしても、難易度を下げようとなんだろうと、元がアレなのだから難易度ベテランでプレイしていることが、楽しめない理由の全てとは思えません。

今一度、キャンペーンのゲームプレイに対する話に戻りましょう。

本作はD-Day……つまり、ノルマンディー上陸作戦に始まり、西部戦線を転戦していくことになります。 中には、個人的に注目もしたバルジの戦いなんかも含まれていましたが、ほぼ全てのステージと付随ストーリーが凡庸で印象に残りません。

キャラクター自体……主人公、相棒、上官2人はまずまず印象に残ります。 しかしそれ以外の連中(同じ分隊の人物含む)は印象に残らず、したがって、だいぶ薄まった人間ドラマが展開します。 もはや、大半の人物の名前も覚えていません。

前述のようなイマイチイマサンすぎるプレイを、なんとか「ストーリーを追いたい!」という想いで歯を食いしばって続ける……ならまだしも、肝心のストーリーや人間ドラマが平々凡々たる内容なのでは、一体何を糧に試練に立ち向かえばいいのか?って話です。

まぁ、幸いにして、終盤も終盤、最終盤では結構いいシーンもあったりして盛り返す印象です。

ただ、これにしたって「悪人がたまにいいことをすると、すごく好印象」なんじゃないかと思うフシもあって、道中のグダグダも思うと素直に褒める気にもならないですね……。

プレイ中気になったんですが、プレイ動画にもあるように最初のステージでPPShが拾えます。 ……が、なんでここにPPShがあるんだ? と訝しく思いまして。

PPShはロシア……当時はソ連の開発した銃器。 つまり東部戦線で活躍した武器です。 翻ってノルマンディーはフランスに属する地名であり……つまりは西部のお話です。

なんで東部の武器が西部にあるんですか?ってなもんで。

ただ、ナチス軍は東部戦線においてソ連軍の武器を鹵獲しており、その中には件のPPShも含まれていたようです(性能や仕様が目に留まったようで)。 そして鹵獲されたそれらは、西部戦線の方へも輸送され、使われていたとかいないとか……?

実際に戦闘で使われたっぽいかは詳しくは知らないんですが、この点に関しては一応真っ赤なウソというわけでもなさげですね。

特に面白みがあるわけじゃないですが、まぁ、参考資料として。

スクショ1

誤字その1。 殺する。

スクショ2

誤字その2。 迎え? 向かえ。

スクショ3

本作の死に様は皆、穏やかな表情です。 目を見開き、無表情。 苦悶の表情とか瞑目・開口などはないです。 手抜きかよ。

: 特に褒めるべきところがない作品。

そんなわけで、本作に関しては特に褒めるところが見当たらない印象です。 キャンペーンに関しても、二度とやりたくない部分すらありました。

映像こそまぁ綺麗な部類ですが、BF1を見た後では特筆すべきところでもなく。 キャンペーンに関してもいつの間にかBFシリーズにすら劣る体験になっていて、もうキャンペーン目当てで買うのもどうなのかな?と思わないでもなく。

無論、単純にSledgehammer Games開発の作品がダメなだけで、割と遊びの幅という意味では楽しめたActivision謹製の前作Infinite Warfareや、BO2までは個人的に良かったTreyarchの作品はまだ希望がないではないですが……。

ただですね、キャンペーンのプレイ・クリア率(主にトロフィー取得率での印象)の低さや、そもそも「マルチありき」という言論が主流なCoDシリーズはもう、キャンペーンを用意する必要はないんじゃないかな、とも思うんですよ。 そうしてくれれば、こちらも買わなくて済むわけで。

一方で、やはりキャンペーンの設定や内容が決まってはじめて、マルチプレイの設定や仕様も決まっているだろうという点もあり、今まで通り毎年リリース(これがそもそもの進歩の感じられない原因でもあるでしょう)が実現できているのでしょうから、キャンペーン目的のプレイヤーを抱え込む意味でも切り捨てられないのだろう……とも。

ともあれ、個人的には、少なくともSledgehammer Gamesが開発であると事前にわかる場合には、もう購入しない方向で考えています。 多分、ストレス以外のものを得ることはないと思うんで。

一応マルチもちょっとやったんですが、ロードの長さや操作の無反応時間(ロビーから抜ける操作をしても抜けられない!など)もあるなど、相変わらずリリース直後の状態はヒドいですね。

加えて、今回は「オンライン専用」になったため、発売初日の10GBものサイズのパッチをDLしないとキャンペーンがプレイできないことからも、印象は最悪です。 だからこそ、キャンペーンを削るなり、分割して別売にしてくれないかなと思う次第です。

長々書いてきましたが、以上から、キャンペーン目的の人、近作のようなスピーディーでアクション性の高い戦闘をマルチプレイに求めている人なんかは、本作はオススメできません。

他方、クラシックな武器を用いたマルチプレイが好きだったり、ダブルジャンプやウォールランのあるCoDが好きじゃない人は、まぁ、楽しめないこともないのかな、という印象です。

コール オブ デューティ ワールドウォーII 通常版(PS4) | 公式PlayStation™Store 日本

コール オブ デューティ ワールドウォーII シーズンパス(PS4) | 公式PlayStation™Store 日本

投稿者プロフィール

壬生狼

みぶろと読みます。 活動名は他にmiburo666・Lupus(ルプス)など。

ゲーム、音楽、映画などが趣味。 このブログではゲーム系記事を公開しています。

現在のアイコンはPSO2のマイキャラであるルナール。


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