「STAR WARS: BATTLEFRONT II」退行したマルチプレイと満足いくキャンペーンを備えた作品。

STAR WARS: BATTLEFRONT II イメージ

一般発売前から良くも悪くも話題になっていたSWBF2。 SW映画ファンということで購入、ひととおりプレイしてみましたので記事にします。

マルチプレイに関しては前評判通りで、一部退行すら感じる一方、キャンペーンは満足いく完成度になっていました。

スポンサーリンク

: (マルチプレイ)何をするにもクレート(ガチャ)を引く必要があるデザイン。

まずは、恐らく関心を持つ人が多いであろうマルチプレイの方から書いてきます。 と、へっぽこ(そして敗北)なプレイ動画もどうぞ。

本作のマルチプレイは現段階では5つのモードから構成されています。

  • 大規模なオブジェクティブ系(互いに規定の目標達成を競う)モード「ギャラクティック・アサルト」 ※上記プレイ動画はコレ
  • X-ウィングやTIE-ファイターなどが激突する、オブジェクティブ系モード「スターファイター・アサルト」
  • ヒーローとヴィラン(悪役)陣営に分かれて勝敗を競う「ヒーロー vs. ヴィラン」
  • 小規模なオブジェクティブ系モード「ストライク」
  • シンプルなチームデスマッチ「ブラスト」

前作にもあったモードもありますが、内容が異なっていたり(例えば「ヒーロー vs. ヴィラン」は前作では一般兵士の枠もあったものの、今回は純粋に4 vs. 4の小規模な戦いになった)もし、必ずしも同じプレイフィールとは言えません。

特に感じたのが連帯感というのか、共闘感というのか……そうしたものの低下ですかね。

今作も分隊を組んでどうこう、っていうBF譲りの要素はあるんですが、半ば形骸化しているように思います。

今作でも、メニュー画面でフレンドと分隊(パーティー)を組んでおいて、マッチングし、一緒に戦場へ赴く……ということ事態は可能です。 しかしながら、そうして共に赴いた戦場でずっと同じ分隊でプレイできるかというと、そうじゃないんですよね。

本作の仕様として、リスポーンのたびに分隊員が入れ替わる(再構築される)というものがあります。 どういう意図なのかは不明ですが、つまり、やられてしまうとフレンドと別分隊に放り込まれるということです。

もちろん、何度か死んでいるとまた合流できることもありますが、その上で死ぬと再び別離の時がやってくるわけでありまして、人との繋がりは流動的かつ刹那的……そんな想いが浮かぶような仕様となっています。

一応、別の分隊にいても、メニューで一緒のパーティーになったフレンドの位置はわかるようにはなっているんですが、それでも連携が取りにくいことには変わりありません。

また、実際のプレイもさすがにCoDのような個人戦メインとまでは言わないまでも、なんとなく散漫・散発的というか、ひとつの大きな戦いという意識が薄いデザインになっているような印象です。

まぁ、これは感覚的な部分が大きいかもしれないので、具体的にどこがどうなっているから共闘感が薄い……というのは指摘が難しいんですが、少なからず、分隊がコロコロ変わる点が影響しているものと思います。

さて、それとは別に、悪い意味で話題となっていたクレート……ガチャのあたりについても書いていきます。 触ってみた印象としては「実態はともかく、確かにいい印象は受けない」でした。

クレートが批判の対象になった理由としては「金をつぎ込んだだけ有利になる、Pay to Winなのではないか」という感じ。 まぁ、お金を払った分有利になるというのは納得できる面もあるんですが、こと、こうした対人戦においてやってしまうと「札束で殴り合うゲーム」となってしまい、不健全ではあるとも思います。

本作の有料アイテム・課金要素としてのクレートからは、戦闘中に使うアビリティー……つまりはスキルを持つ「カード」がドロップします。 そして各カードごとにレアリティーが存在し、高レアリティーであるほど効果が高い……ということで、P2Wだと言われているわけです。

まぁ、本作はRPGではなくFPS/TPSなので、プレイヤーの技量でカードの差はどうにでもなる部分も多かろうと思うのですが、実際の問題はそこより根深く、このクレートに何もかもが依存しすぎているのが問題なんじゃないかなと思いました。

まず、自分の使いたい兵科であったりで使いたいアビリティーがあった場合、それを引くまでクレートを購入し続ける必要があります。 購入と言ってもなにもリアルマネーが必須ではなく、ゲームプレイで手に入るゲーム内マネーでも購入が可能ですが、(腕前にもよりますが)そんなに気軽にバカスカ買えるものではないです。

ただ、クレートは……要するにガチャです。 何が出るかわからない。 つまり、自分の使わない兵科のものだとかもボロンボロン出るわけです。 特に各兵科で必携レベルのものを欲した場合、思うように出ないとモチベーションもダダ下がりですよね。

無論、これには対策もありまして。

カード強化

これまたゲーム内で手に入るクラフトポイントを使うことで、最低レアリティーからの取得にはなりますが、任意のカードを生成できるんです。 おまけに、レアリティーの向上=効果の強化も可能です。

なんだ、じゃあそんなにクレート買わなくてもいいじゃん!

……と思った方、残念なお知らせがあります。 心して聞いてください。 このクラフトポイント、基本的に入手経路は「クレートから入手」なんです。

つまりどういうことかというと、あるカードが欲しい場合、「クレート購入」で運任せに入手するか……「クレート購入」でクラフトポイントを貯めて作るか、しないとならないんです。

さらに言えば、カードの強化にはカードレベルなるものもある程度高くないとならないんですが……これは、各兵科などのカードの取得状況によって上がるもの。 つまり、前述の「クレート購入」でカードを引くなりクラフト作成するなりしないと強化もままならないということ。

……そう、本作では、キャラ(兵科、もしくはアビリティー)の強化やカスタマイズは、全てクレートに強く依存しているんです。 何をする、何を試すにしても、とにかくクレートを購入しなくちゃ始まらないんです。

それこそBFシリーズでもバトルパックというクレートシステムはありましたが、あちらは、XPブーストだのスキンだの時々アタッチメントだのが出てくるものでした。 アタッチメントにしても主要なものはすべてクレートを利用せずともアンロック可能でもありましたし、基本的に戦局に影響のない・軽微なものしか出てこないので、それほど悪印象はなかったです。

ところが、本作のゲームプレイはほとんどの要素がこのクレートを起点としています。 先程は「腕前でカードの格差は埋められる」ようなことを書きましたが、それは上手いプレイヤーに限ってのこと。 逆に言えば私のように腕に自信がないプレイヤーはカードに頼る場面も多いかと思いますが、それには兎にも角にもクレートを購入する必要が出て来るわけです。

これって、健全なゲームプレイなんでしょうか?

もっとも、開発側も現状を重く見ており、有料アイテム(通貨)の販売は停止中。 今後どうなるかは記事掲載時点では全く不明ですが、現状だけで見るならば開発・販売側としても強い批判に晒され、プレイヤーとしても心証を害しており、誰も幸せになっていない構図となっています。

こうしたイマイチ共闘感の味わえないプレイと、クレート購入起点なゲームデザインとが組み合わさって、私にはとてもじゃないですが「前作超えを果たした」とはマルチプレイを見る限りは言えません。

ちなみに、ちょっと期待していたcoopモード……本作におけるアーケードモードですが、なんとこの時代にもあって「画面分割プレイのみ対応」。

いやいや、インディーゲームならともかく、EA/DICEともあろう大企業が、ローカルマルチプレイのみ対応って……。 しかも前作のcoopモードではオンラインマルチもできていたんですよ。 どうして退化してるんですか、と。

……ええ、どうひいき目に見ても、前作超えしてないと思います。

イウォーク

トコトコと駆け回るイウォークを至近距離で見ることが出来たのはよかったです。 かわいい。

: (キャンペーン/シングルプレイ)ファンがプレイする価値はかなり大きい印象。

では、一方のキャンペーンについて。 最初の1ステージをプレイしたへっぽこ動画を用意しました。

まずプレイを開始して目を見張ったのは、質感すら視覚的に感じられる、フォトリアルな映像美。

プリレンダムービー

画像はプリレンダリングムービー。 しわ、ほくろ、しみ……凄まじいクオリティーです。

リアルタイムレンダ

実際のゲームプレイでも、光沢や質感がとても良く表現できていたと思います。

宇宙空間

宇宙好きなので、この空気感や光の感じがたまりません。

若干誇張・デフォルメした部分もありますが、とても美しくリアルな映像で演出されるシーンは見応えありです。 そして、リッチなグラフィックでゲーム本編もプレイできるので、アクション・シューターとしてはそれほど際立ったものがないはずの内容に反して、没入感は高めです。

そしてそれよりなにより、本作のストーリーやキャラが、スピンオフにありがちな「毒にも薬にもならない」感じに終止しておらず、映画ファンとしてもすんなり受け入れられるものだったのが幸いですね。

映画シーン

このシーンはもしや!? という、映画を見ていると嬉しいシーンが色々と存在。

ランド

もちろん、彼のような原作キャラも登場! 隣のシュリブとともに、軽妙なセリフをたくさん楽しませてくれました。

「映画本編の裏ではこんなことがあったんですよ」という形式で描かれる部分も多いのですが、その部分が特に破綻なく綺麗に繋がっており、いい感じに本流とブレンドができている印象です。 本流ともローグ・ワンともまた少し異なる切り口というのも新鮮で、またひとつの「SWの一面」として受け入れられるものになっていました。

もちろん、様々なロケーション(惑星)やシチュエーションでの戦いは、惑星観光的にも嬉しかったポイントですし、なにより、久々に一人プレイ用のSWゲームを触った感じもあり、新鮮さと懐かしさのようなものを一緒に感じながらプレイしておりました。

キャンペーンに関してはエピローグ部分(の結び)が少々微妙なところながらも、全体的にはよく出来ていました。 特に不満なし。

: SWファンでキャンペーン目当てなら。

もはや結論は出ていますが、本作に関してはマルチプレイはオススメしにくいものの、キャンペーン目当てなら……そしてSWが好きなら、プレイする価値はあると思います。

オリジナルキャラクターもそれなりにキャラが立っていますし、実際に映画のアクションをするかのような体験は、映画原作ありのゲームならではのもの。

限定的とは言え、女性主人公以外のキャラを使う場面もあり、ちゃんとファンがやりたいことは概ね満たしてくれているように思います。

今後の展開が不透明な上、初動の評判でコケた・やらかした感のあるマルチプレイは残念でなりませんが、キャンペーンだけプレイする!と割り切るならプレイする価値は大いにある、と言えそうです。 このくらいのクオリティーで、もっとシングルプレイをしたいな、くらいには。

自分が求める部分さえ見誤らなければ、標準以上には楽しめるでしょう。

STAR WARS™ バトルフロント™ II Standard Edition | 公式PlayStation™Store 日本

投稿者プロフィール

壬生狼

みぶろと読みます。 活動名は他にmiburo666・Lupus(ルプス)など。
ゲーム、音楽、映画などが趣味。 このブログではゲーム系記事を公開しています。
現在のアイコンはPSO2のマイキャラであるルナール。

記載されている会社名・製品名・システム名などは、各社の商標、または登録商標です。
スポンサーリンク

シェアする