「The Incredible Adventures of Van Helsing: Extended Edition」 とにかく地味なハクスラARPG。

The Incredible Adventures of Van Helsing: Extended Edition

先ごろ、PS Storeにて「The Incredible Adventures of Van Helsing: Extended Edition」というハクスラ系ARPGが日本語可された状態で配信されていたので、ひととおりプレイしてみました。

別段ヒドいゲームではないのですが、ありとあらゆる要素が地味すぎる傾向にあり、全く楽しめないわけではないものの、いまいち気分がノらない作品になっている印象です。

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3部作の1作目です。

まずは(海外の)ローンチトレーラーをば。

本作はハクスラ(ハック・アンド・スラッシュ)系のARPG……より有り体に言えば、Diabloライクゲーと言えるタイプのゲームになっています。 戦闘とキャラ強化、そしてレアアイテムの獲得を主とした遊びに特化したゲームデザインとなっています。

プレイ画面

大挙してくる敵を蹴散らし、上質なアイテムドロップを望む……物語よりも戦闘やキャラ強化の楽しさを追求したデザインです。

中でもこのゲームは、既にPC版がリリース済みであり……なおかつ、3部作のうちの1作目という立場の作品。 よって、(PS Storeで配信されるかはともかく)本作の結末は続編を匂わせる感じになっており、レベルキャップも低めの30。

それゆえか、物語としても序章感は否めず、あまり起伏もないまま終わってしまう印象はとても強いです。 もっとも、この手のゲームにストーリー性を求めるのも違う気はしますが。

ともあれ、まぁ適当に遊べるレベルには達しているのですが、どうにもストーリーだけでなく遊びの部分も地味でして……中毒性や興奮に欠けると感じました。

システム詳細は次項から。

丁寧な反面、無難すぎるデザインがどうにも物足りない。

本作のシステムは、Diabloライクゲーのお作法に則りつつ、非常に丁寧かつユーザーフレンドリーに作られている面も目立ち、手堅く作られております。

3クラス

この中では魔術師が特に序盤戦がマゾい印象で、大器晩成型かなと……初心者向けではないかもしれません。

クラスは、遠近両用で魔法もちょっと使えるハンター、魔法特化の魔術師、ロボットを召喚したりできる神秘の機械工の3種類。 クラス数が少ないため個性はそれぞれ十分あります。

オンラインマルチプレイにも対応しているので、それぞれの長所短所を感じられるプレイが可能ですね。

キャラクタービルドもクラシックな感じで、レベルアップごとに貰えるステータスポイントを振り分け、スキルポイントを消費してスキルの習得と強化をする……というオーソドックスなもの。

スキル1

スキル数はそこそこありますが、いかんせん効果が無難というか地味なものが多いので、悪い意味でどれを取ろうか悩む感じに思えたのが難点でしょうか……。 強化しても「まぁ、たしかに強くはなったけど……」という程度なのもちょっとションボリ。

これはどのクラスにも言えることで、色々使ってみるのはキャラビルドを突き詰める上でも重要なんですけど、どうにもどのスキルもパッとしないんで、そんなに習得意欲がそそられないという……。

どれも使えないことはないので、死にスキルってのはない反面、とりあえずこれは取ろう!と思えるような、そのクラスを代表するような何かが希薄なのもまた事実。 3部作において序盤という位置づけだからかもしれませんが、これは寂しい限りです。

一応、各スキルの特性を変化させたり、かなり強化することも可能ではあります。

スキル2

怒りを使った強化を使っていくか、あるいは怒りを溜め込むプレイにするか……。

各スキルには「怒りゲージ」を使っての強化発動が可能となっていて、火力をアップしたり、様々な特性変更が付与されるものが用意されています。

怒り

スキルパレット脇にある黄色いゲージが怒り。 敵を倒したりすると溜まります。

この怒りゲージを消費して、スキルを強化した状態で発動して戦っていくのが本作におけるスタンダードなのでしょうけれど、パッシブスキルの中には怒りゲージがMAXのときに効果を発動するものもあるので、あえて怒りゲージを使わずにプレイするスタイルもあります。

そういう意味では、キャラビルドやバトルスタイルの幅は、まぁまぁ広く取っているんじゃないかと思います。 ただ、えらく地味なんですけどね。

なお、キャラのリスペック(ステータスやスキルの振り直し)は、お金さえあれば自由に可能です。 序盤はともかく、ある程度ゲームが進めばかなり金余りするゲームなので、文字通り色々とアレコレ試してみても支障はないかと。

その他、キャラの強化やサポートをするシステム群をご紹介。

エキス1

ECは、エキスキャパシティかなんかの略称です。 数値分だけ、エキスという強化アイテムを使って強化できます。

エキス2

こちらが強化アイテムのエキス。 他ゲーにおけるジェム的なもので、強力なエキスほど要求ECが多くなっております。 装備のECの範囲内であれば、複数のエキスで強化可能です。

エキスにおける強化は、武器や防具に付与することで装備強化を図るおなじみのシステムですが、ニコイチで上位エキスに変換したり、適当なエキスを投げ込んで別のエキスにしたりも可能です。

そしてなにより、お金さえあれば一度装備に使用したエキスを取り外すのも自由なのがイイところで。 こういうシステムだと装備か強化アイテムのどちらかを犠牲にして手元に戻す場合が多いのですが、本作では両方手元に戻ってきます。 よって、気楽にエキスによる強化ができます。

評判

狙ってプレイしなくても、終盤にはMAXになりました。

また、評判ボーナスというものもあります。

特定の条件をクリアすると評判が上昇していって、スキルや装備では強化しにくい部分を強化できたりするシステムです。 中には所持上限を増やしたりする必携レベルのものもあり、効果は大きいですね。

ある程度早め早めにボーナス取得をする場合はともかく、基本的には普通にサイドクエストを消化しながらのひととおりの冒険で、終盤ごろには評判がMAXになるくらいのゆるさです。

とはいえ、こちらはボーナスの取得し直しができないだけでなく、全て取得できるわけでもないので、考えなしに適当に取ると非常にもったいないことになる点は要注意です。

カタリナ

1プレイヤーにつき1体のカタリナがつくため、マルチプレイをすればその分だけのカタリナも参戦することに。

そして強力な助っ人NPCがカタリナ。 ゲーム開始時から常に同伴するNPCで、彼女も冒険を経て成長していきます。

ビルドにもよりますが、前衛もしくは後衛を任せることが可能で、しかも割と強いという。 死亡時に自爆するスキルをとったりすれば、前衛で特攻隊長のごとく大暴れしてくれるでしょう。

しかも彼女は、設定さえすれば自動でアイテムやお金を拾ってくれたり、ポーションの買い出しに行ってくれたりもします。 戦闘でも強いので、Torchlightのペットの強化版的な印象を受けました。

武器と防具の一部、アクセサリー類も装備可能なので、お下がりを流したりすると頼れる相棒になってくれます。 また、訛りの強い英語でおちゃらけた言動も魅せてくれるので、刺さる人には刺さるヒロインな気がします。 キャラ選択画面でパイポジ修正的なことしてるし。

……とまぁ、そんな感じで、割とシステムはユーザーに優しい面も多く見受けられて、そこは非常にイイと思うんですが、ただ、その上でやはり無難すぎる・地味すぎるかなと。

例えばこの手のゲームではレジェンダリー装備の獲得がひとつの喜びなんですけど、ドロップしてもなんかあまり嬉しくないんですよね。

というのも、ドロップ時も自己主張が控えめだというのもありますが、パラメーター補正が常識の範囲内すぎて、あまり面白みがないんです。

無論、強いことは強いんです。 それは間違いないです。 ただ、その強さのインパクトが薄味だったり、尖った個性を持った装備というのがほとんど見受けられないんですよ。

ある程度ドロップ周りを強化して割と頻繁にレジェンダリーやセット装備をドロップさせてみても、全く性能も名前も同じものが出てきたりとか……なんというか、驚きや喜びが薄いかなぁと。

私はこの手のゲームに求める重要な要素のひとつがアイテムルート……レアなアイテムの獲得だったりするので、ここが弱い本作はどうにも盛り上がらなかった・のめり込めなかったです。

持ちうる素材はいいのに、起伏がなさすぎて刺激不足といったところです。

操作周りの不便さ、マルチでの不具合がネック。

明らかな不満点もあるので、一応書いておきます。 まずなんといっても操作性。 特に、メニュー画面での操作のしにくさが終始微弱なイライラを継続的に感じさせます。

装備選択はホイールメニュー的なもので操作したりするんですが、これがまた操作しにくい。 高感度過ぎるのかもしれませんが、個人的には左下付近のブーツなどの選択でイラつくことが多かったです。

だけでなく、メニューの構造・階層も煩雑で、ページネーションとかもどうにかならんかったのかなと……。

その他には、私(と友人)の環境依存かもしれませんが、たびたび不具合が起きたりラグのひどさが顕著だったりしましたね。

ラグはともかく、不具合に関しては「その場で移動不可能になり、スキルの発動もできなくなる」というもので、割と致命的です。

そのくせ完全に操作不能ではなく、その場での回転は可能(意味はない)であることと、拠点への帰還は可能という謎の状況。 移動とスキル発動に関してのみ、操作を受け付けなくなるんです。

なにもない時は全くこういう状態にはならないんですが、ゴールデンタイムで混雑が予想される時間帯だと、この不具合もラグもかなりひどくなった印象です。

それでも意地で徹頭徹尾、友人とのマルチプレイでクリアしましたが……度々この減少に頭を抱えることになりました。

あとは……基本的なところですが、対したグラフィックレベルでもないにも関わらず、エリア移動時のロードが長いです。 後半ほど・起動後のプレイ時間が長いほど(?)その傾向が強まる印象にありますが、終盤は本当に長かったですね……。

とまぁ、そんな感じですので、快適性は満点とはいえません。

散りばめられたネタは割と好みでした。

ということで批判的な印象が強い本作ですが、本作に散りばめられたネタに関しては割と楽しめました。

例えば、某所で出現する固有名ありのザコ敵から入手したコレ。

LotR

いとしいしと……。

なんかこう……Howard Shoreが曲を担当した3部作の超大作映画を思わせる指輪ですよね。 実際、その時の固有名ありのザコ敵というのが、バギンズとかって名前の……。

その他にも岩に刺さった剣を抜くイベント(しかもその手段がファンタジーのかけらもない)だとか、あるイベントでの問いかけが「生命、宇宙、そして万物についての究極の疑問の答えとは?」だったりとか、様々な作品のネタがあちこちにあるんですよね。

正直、ただ入れてみました感はないではないものの、そのごった煮な感じは嫌いじゃなかったです。

駄作ではない。 凡作と言うにはよく出来ている。 でもオススメはしにくい。

正直、こうして記事にするべきか悩みました。

「これ、ヒデーよ!?」というような、ともすればクソゲーなどと呼ばれるようなゲームでは決してなく、かといって良作といえるほどの魅力には乏しく……凡作とするにはイイ部分が多くあったりして。

なんというか、評価に困る……というのが正直なところ。

比較的低価格なゲームということで、本来はその点も勘案すべきなのかもしれませんが、最終的には「積極的におすすめできるゲームではない」ですかね。

やはり、同系のゲームの中でも無難すぎる・平坦すぎるのが個人的にはネックです。 刺激が薄すぎて、先へ進む楽しさが感じられないのと、戦闘に対するモチベーションが欠落していたのがちょっとなぁ……と。

家庭用ゲーム機で遊べるDiabloライクゲーというのは貴重ではあるんですが、その中でも本作はなんとも味気ない感じがあります。 まぁ、遊べないことはないんですが、やりたくなる動機づけもないというか……。

そんな感じですので、例えば、Diablo3にハマった経験があって本作に注目したのであれば……あまり満足感は得られないかもしれないです。 失敗というほどではないものの、食い足りなさは多く残るかと思います。

なお、PS Store版は日本語がついてきます(起動後、オプションから日本語を選ぶ必要あり)が、Steam版は日本語はついてきません(有志日本語可MODはあるとか)。

The Incredible Adventures of Van Helsing: Extended Edition(PS4) | 公式PlayStation®Store

投稿者プロフィール

壬生狼
みぶろと読みます。 活動名は他にmiburo666・Lupus(ルプス)など。
ゲーム、音楽、映画などが趣味。 このブログではゲーム系記事を公開しています。
現在のアイコンはPSO2のマイキャラであるルナール。
記載されている会社名・製品名・システム名などは、各社の商標、または登録商標です。
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