ついに発売となった、DQシリーズのスピンオフ作品「ドラゴンクエスト ヒーローズ 闇竜と世界樹の城」。
開発が無双シリーズでお馴染みのωフォースということもあって、無双系の爽快感重視の作品になっているかと思いきや、なかなか本格的で歯ごたえも楽しめる具合になっています。
爽快感と、適度な歯ごたえが良好なバランスのARPG
では、私による冒頭プレイ動画をご覧ください。
最序盤ということで、レベルも装備も整っていない状態なわけですが、ボス級モンスターはもちろん雑魚の一撃でもそれなりに痛く、何も考えずに漫然とプレイしていたらそこそこサックリと死んでしまうバランスになっています。
もちろん、レベルを上げたり装備を充実させられるようになれば、準備次第ではどんどん楽にすることもできますが、それでも一定以上の緊張感を持たせられているのは、なかなかに戦略的な戦闘のおかげと言えます。
動画中でも出てきたように、戦闘では敵の殲滅だけでなく特定のNPCの防衛を目的とされることがあります。 自分がいくら強くなっていても、防衛対象は守ってあげないと簡単にやられてしまうので、プレイした範囲ではいい具合にバランス調整されているように感じました。
しかもこの防衛系のステージはそこそこ難易度が高めになっていて、しっかりとシステムを理解し、使っていかないとクリアが難しくなっています。
特に仲間モンスターの扱いはそこそこ重要で、即時スキル発動して一回使いきりのアシストタイプと、その場に留まって守備するディフェンスタイプを状況に合わせて使い分けることで、うまいこと戦況を有利に運ぶ必要があります。 この辺りを意識したプレイ動画が以下(諸事情により動画無編集で丸投げしていて、実際は11:30頃からのプレイが該当)。
序盤はともかく、そこそこ物語を進めていくと、敵の数や進軍路がいやらしくなったり、登場する敵自体が強力になっていくので、どこでどの仲間モンスターを使っていくのかという判断力も必要となってくるでしょう。 クエストをこなして、使役できるモンスター枠を拡張するのも重要です。
本格的なストラテジーやタワーディフェンスほど難しくないものの、ライトゲーマーには多少厳しい側面もあるかもしれません。 個人的には時折厳しい戦局になるのも含めてちょうどいい具合に感じていて、バランス調整はかなりとれているように思いました。
キャラ強化システムも本作向けにアレンジ
キャラクターの強化に関するシステムも本作向けに手が入れられていて、誰をどう伸ばし、どういったパーティ編成にするのかで頭を悩ませてくれます。
この他、サポート施設としては教会が重要となっており、プレイヤーが任意で使用できる回復アイテムのホイミストーンのチャージ(有料)も行えます。
ホイミストーンにはホイミやベホイミといった力を満たすことができ、戦闘中に使用すると満たした力に応じたHPが回復するというもの。 戦闘中に使用したホイミストーンは再び教会でチャージするまでは再使用できないので、ここぞで使うべきかもしれません。 このあたりも程よい緊張感になっているのではないでしょうか。
現状、ちょっとした不満もあるものの、軽微なものばかり
そんな本作にも、やっぱり多少の不満はあります。 すぐに思いつくところでは、ステージクリア後の挙動があげられます。
ステージクリア後は拠点に戻されるのですが、これにより同じステージを連戦するのが少々手間になっています。 連戦しようとしたら、ステージクリア後のロードやらを挟んで拠点に戻り、ワールドマップまで移動して行き先を指定しなければならないからです。
あとは細かい名称とかがブレがあったり、メーアの中の人も頑張りを見せているものの、やっぱりちょっと微妙なラインだったりする点がやや不満点といえます。 特に後者は、アクトの方の中の人がかなり健闘しているだけあって際立ちます。 やっぱり女優やってるからといって声優もこなせるわけじゃないね。 声質は好きなんだけれども。
とはいえ、こんな不満点は本当に微細な部分ばかりで、全体的にはかなり高水準でまとまっている良ゲーだと思います。 あと、モンスターデザインやBGMの魅力は色褪せず、ファンとしてはやっぱり嬉しいところで。 それゆえ、DQファンじゃない人にまでは本作を勧めませんが、DQファンであれば遊んでみても損はないのではないかなと思います。 ホミロンかわいいし。
このままDQHもシリーズ化してほしい反面、このクオリティレベルでDQナンバリング最新作も遊んでみたいなぁとしみじみ思う今日このごろでした。
最後に、いくつか動画像を掲載してプレイレポートを締めくくろうかと思います。
そして最後の動画は、スライムてんこ盛りなクエストのプレイ動画。 かわいくて、かわいそうで、でも気持ちいい!
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