「RPGツクールフェス」の「私はゼウスです」がツボでした。

またしてもRPGツクールフェスの記事を書くことになるとは思ってなかったんですが、個人的にツボった作品があったのでご紹介。

タイトルは「私はゼウスです」。 曰く「オーソドックスなRPG」とのことですが……いやいや、かなり攻めた、そしてよく出来たタイトルだと思いますよ。

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: ユーモアと、それを彩るデザインが秀逸。

とりあえず作品情報を。 作者はスス氏。

作品情報

第二回コンテストに提出された作品のようです。

ジャンルに「コミカル」とあるように、基本的にはシュールなかけあいで進行していくゲームです。 主人公は……“全知全能”のゼウス、「店長」と呼び習わされているイリスがメインですかね。

実際にプレイしたほうが面白みが増すとは思うんですけども、まず導入部から色々とゼウスのイメージがアレな感じになっていくのが面白いんです。

そもそもの状況として、「不況の煽りを受けて神々も働かなければやっていけない」って時点で現代社会を感じなくもないのですが、そんなわけで、“全知全能”のゼウスはアルバイト暮らしをしているっていう……。

で、色々とやらかしちゃってバイトをクビになって無職になってしまう“全知全能”のゼウス……全知全能……?

そんなこんなで職探しというか食い扶持探しから本編が始まるんですが、非常に身近(?)な目的というかテーマというか……に始まりつつも、段々と話は大きくなっていき、終盤には(色々おかしいけれども)なかなかにアツい展開もあったりして、「大枠で見れば」王道とも言えるでしょう。

ただ、そこに至るまでの道中やらなんやらの掛け合いや、町人の会話がみんなどこかオカシイ感じで……9割以上の人がまともじゃない感じがして最高です。 話しかけるのが楽しくてしょうがない!

町人の一部は本筋に関わってこないにもよらず印象に残るんですが、あえて数を増やすのではなく、同じ人物を配置することで“濃い”キャラを生み出せているのだと思います。 自称危険な神なんかはもう……。

もちろん、そのキャラが動き回る舞台……つまりマップのデザインなんかもかなりイイと思います。

イベントシーン イメージ

発想の勝利。

スクショのような「その手があったか!」というものだけでなく、ゼウスたちが冒険を繰り広げる町やダンジョンなどのマップも凝っていて、後述のシステムとうまく噛み合っていたのが好印象。 画一的でない見せ方が多く見られるので飽きません。

: 戦闘とシンボルエンカウントシステムが良好。

RPGの魅力のひとつといえば戦闘ですが、ツクール製RPGの場合……特にCS版ツクールだと、自作戦闘でもしない限りは、他人の作品との差がバランス以外で出しにくいという面があります。

敵 イメージ

戦闘はデフォルトのものを採用。 ただし、敵の名前であったり、行動は非常にユニーク。

本作もまたデフォルトの戦闘を採用しているのですが、上記のような制約がありながら、戦闘を楽しいものにしてくれています。 そして、特にボス戦でその傾向は顕著ですね。

ボス戦 イメージ

最初のボス戦で「お、よくあるツクール製RPGとは違うな」と思わせてくれました。 爆弾づくりという不穏な活動をしている「チイサイクロプス」戦では、爆弾の挙動にも注意しないと……。

(特にツクールの)ボス戦はタフで、高火力の攻撃を持っていて、一体でどっしりと構えている……というのが多いと思うんですけれども、本作では割と手下などを従えているケースが多かったです。

で、この手下などをうまく使ったギミックが戦闘に仕込まれていて、一筋縄ではいかないボス戦を作り上げていた点に驚きました。 よく作れるなぁ思いつくなぁ、と。

余談ながら、私は例に上げたような「ありきたりでフィジカル(肉体的)な強さくらいしか表現していない」ボスしか作れないので、こういう、「単純なフィジカルな強さだけじゃない」ボスは憧れるんですよね。

私の場合、マップ作りもダメダメなもんで、(戦闘・マップともに優れる)本作は憧れる部分が多いのですが……私ごときでは参考にすることすらできない感も(;´Д`)

閑話休題。

戦闘攻略も楽しいものでしたが、エンカウント方式も一捻り効いていていい感じでした。

警戒範囲 黄色 イメージ

本作ではシンボルエンカウント形式を採用しているのですが、スクショのように敵シンボルの周りには色付きのマスが存在しています。

これは何かというと、敵の警戒領域ということで、このマスに足を踏み入れると敵との戦闘になる……というものです。 動き回っている敵の場合は、もちろん付随して警戒マスも動きます。

なので、うまくすればスルーできることも多いのですが、ここで隠し味も仕込んであるんです。 例えばスクショの状態であれば背面には警戒マスがないので素通りできるわけですが、ここで背後から敵シンボルに接触することもできます。

その場合、敵に勝利した時の報酬(ドロップアイテムなど)が多く手に入るというボーナスがつくんですね。 普通に突っ込んで倒すよりお得なので、できるだけスキを突きたくなってしまいますし、エンカウントも楽しくしてくれる、いいシステムだと思います。

警戒範囲 赤 イメージ

中には、このように一見スキがなさそうな警戒マスの範囲を持つ敵がいたり、背後を取れなさそうなところに陣取っている敵もいるのですが……そここそ、前項で述べたマップデザインのいいところが解消していたりします。 つまり、うまいことすると奇襲をしかけられるようなギミックがあるということですね。

マスの色にも実は意味があって、魔法が有効だとかボスだとか……という色分けがなされています。 とにかくよく考えて作られたシステムですし、マップデザインとマッチしていて秀逸です。

というわけでかいつまんで書きたい部分だけ書きましたが、本作には全編通して笑いとネタが豊富に詰め込まれているだけでなく、RPGとしてもよく練られて形にされていると感じました。

ツクールなどでネタに走るとそれ以外の部分がおざなりになってしまいがちなんですが、本作ではそのようなところは見られません。 しっかりと、戦闘と非戦闘とで楽しませてくれます。

おおよそ全ての要素を確認しつつ~のプレイで3時間ほどの作品であり、その間ずっと楽しくプレイさせてくれる作品でした。 いい感じの賞を受賞してほしいなぁ切に願うところであります。

P.S. どうやらDSのツクールでも作品を作られていたようですが、DSのツクールは不所持につき未プレイ……やってみたかったところです。

投稿者プロフィール

壬生狼
みぶろと読みます。 活動名は他にmiburo666・Lupus(ルプス)など。
ゲーム、音楽、映画などが趣味。 このブログではゲーム系記事を公開しています。
現在のアイコンはPSO2のマイキャラであるルナール。
記載されている会社名・製品名・システム名などは、各社の商標、または登録商標です。
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