「レミロア~少女と異世界と魔導書~」小規模ながらまとまりのある作品。

レミロア イメージPS4
小難しいことを考えずに楽しく遊んでサクッと終えられる。 たまにはそういうのもいいもんですよ。

美少女キャラでハックアンドスラッシュしたいなぁ……アイテム掘りもできればなおいいなぁ……なんていう日々を過ごしていた私ですが、それらをある程度叶えてくれる作品が登場しました。

それが本作、「レミロア」です。

Diabloライクな外見ながら、ジャンルとしてはARPGではなくACTであり、いわゆるトレハン要素も控えめではあります。 インディー作品ということでボリュームも控えめ。

しかしながら、本作の持つ「ふんわり」とした作風・雰囲気は、殺伐としがちなコレ系のゲームにおいては貴重と言えるかもしれません。

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概要: 構成要素がシンプルなACT。

ひとまずトレーラーをば。

『レミロア~少女と異世界と魔導書~』公開トレーラー

見た目も操作も比較的オーソドックスというか、さほど目新しいことはやっていない印象を受けます。 実際に触ってみてもそのとおりで、シンプルな操作感はとっつきやすく、少しプレイをすればすぐに気持ちよく操作できるようになるかなと。

ジャンル……というか、ゲームの方向性としては(公式にも推しているとおり)ハクスラ寄りになっていて、マップを進む→部屋で戦闘→敵を全滅してまたマップを進む……というのを繰り返す感じ。

ストーリーやキャラごとの掛け合いもそれなりには用意されていますが、「楽しむ」という意味では、この戦闘部分に主眼が置かれていると言えるでしょう。

また、マップ構造や敵の配置、ドロップ品(性能は固定)はランダムとなっていて、ローグライト(ローグライクの一部要素を継承した作品群)とも言えるでしょう。 とはいえ、デスペナルティは軽めで、身構える必要もありません。

非常にとっつきやすく、この手のゲームが初めてでも楽しく遊べるのではないでしょうか。

Good: 手軽、しかしちゃんとACTゲームしている作り。

繰り返しになりますが、本作のジャンルはACTです。 キャラをうまい具合に操作して、敵を倒し、先へ進み、ボスを打倒する……のが遊びの骨子と言えます。 ARPGではないので、ビルドがどうのというタイプではないです。

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HPゲージ

ちょっと怖いことを言っていますが……死なないようにしましょう!

攻撃操作方法

2ボタンのコンビネーションで攻撃が派生しますが、初回プレイなら連打だけでもどうにかなる印象。

武器による攻撃のほか、MPを消費して発動する魔法、ダッシュによる回避……と、操作体系はシンプルにまとめられており、技術的な操作難易度も高くないことから、すぐに本作のコントロールに馴染めると思います。

しかし、それは本作が、何も考えずにただ敵を殴っていれば終わるような、大味なヌルゲーであることを決して意味しません。

例えば本作ではHP回復の手段・機会が限られています。 先の参考画像に表示されていた赤いポーションを取得するか、HP吸収の武器を使うくらいしか方法がないんですが、後者はHP吸収量と発動頻度の点で実用レベルとはいえず、結局は前者のポーション取得に頼ることになります。

その肝心のポーションですが、道中でのドロップ率は高いとは言えません。 ショップでの購入も可能だったりしますが、道中のどのタイミングでショップに出会えるかはわからない(=マップ構造がランダムであるため)ため、回復リズムまでは把握・操作できません。

とはいえ、各マップの最後には必ずショップエリアが存在しますので、マップを踏破すれば確実にHP回復ができる機会が用意されています。

つまり、ちゃんと敵の攻撃はかわしていく必要があるわけです。 敵の攻撃は意外と一撃が重く、囲まれると割とすぐやられてしまうので、位置取りも大切と言えましょう。

そんなわけで、敵の動きや特性を覚えて安全を確保しつつ戦うわけですが、出現する数も多いので、敵の数を減らすスピードも重要です。 強い武器があれば難局も乗り越えられる! かも! ということです。

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武器の入手

武器は性能だけでなく、使える魔法でも難易度が変わってきます。

武器の購入

武器は宝箱、ボスからのドロップのほか、購入も可能です。

とはいえ、本作には多くの武器が登場する以上(?)、取得できる武器はランダムになっています。 攻撃力や追加効果は各武器で固定のようですが、発動できる魔法はランダムで選出される?ようなので、性能が良くとも発動魔法がパッとしない……みたいなことも往々にしてあります。

なので大量に武器を出現させて、その上で、厳選したい……という欲求が高まってきますよね。 そこでうまく活用したいのが戦闘評価。

マップ各エリアの部屋では戦闘が発生しますが、戦闘時間・被ダメ・コンボ数の3項目によって戦闘評価がなされます。できるだけ速く、攻撃を受けず、コンボを繋げて敵を倒していけば高評価につながるわけですね。

そうして先へ進んでいって、各マップの最終地点・ゴールに到達するとクリアリザルトが表示されます。 ここで各マップでの最終評価がされて、報酬へと結びつくのです。

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クリアリザルト

リザルトには戦闘評価のほかに、デザートポイント(ショップやアンロック・パワーアップに使う通貨のようなもの)の取得も評価対象に。 できるだけ多く集めておきましょう。

報酬

リザルトによって最大4つの宝箱が出現! 評価を高めれば強い武器を得られる機会が増えて、更に高評価を狙いやすくなる、かも?

頑張って戦闘結果をよくすれば報酬条件が良くなり、それで軽快に次のマップを攻略できれば、また報酬条件が良くなる……と、正のサイクルになりやすいのが気持ちいいです。

もちろん、ちらっと書いたように武器の性能だけが戦闘難易度を左右するものではありません。 魔法は強化すると目に見えて強く・使いやすくなるので、「自分が使いやすい魔法が使えて、なおかつ性能もいい武器」の獲得が最終目標になるでしょう。

自キャラの、その時点での最善の状態にできるだけもっていく。 これもまたハクスラの醍醐味と言えますので、そのあたりに楽しみ・面白みを見いだせるかで評価も変わってきそうです。

Good: お話は軽め。 キャラは立っていて、魅力もある。

さて、お話やキャラはどうなのかというと、もともとハクスラは物語を重視しない(軽視している、というわけではない)傾向にあるんで、物語に期待すると満たされないかもしれません。

本作の一周あたりのプレイボリュームが控えめということ……そしてそもそも、ノリがフワフワしていて、良くも悪くも山も谷もあまりない(起伏が少ない)ということから、物語がプレイを引っ張るということはないかなと。

「しゃべる本のせいで異世界に飛ばされたので、なんとかして元の世界に戻る」のが目的なわけですが、そもそもしゃべる本はどこからなぜやってきたのか?というあたりが本編における“謎・疑問”のほぼ全てで、あとはまぁ……敵対者のバックグラウンドが掘り下げられるくらい。

衝撃の真実! 驚きの大どんでん返し! ……みたいなエッジやツイストには乏しいのですが、なんというか、あまりにも“いい意味で”緊張感がなく、ゆる~い雰囲気とノリで進行するので、心乱されることなく穏やかに楽しめるお話とも言えます。

特に破綻した部分もなく、また、やろうと思えば今後いかようにも拡張できそうな設定は用意されているような感じですので、心地よくプレイできたこともあって「今後の展開」にもほんのり期待したいなぁと思う程度には好感が持てました。

悲劇的な物語、ひねくれた物語、殺伐とした物語……私はそういうのが好きで、そういう傾向にある作品をプレイすることも多いのですが、たまにはこういうお話もいいよね、っていう感じです。

さて、そんなお話に登場するキャラですが、基本的には3人と言っていいです。 が、ある意味この短いお話で十分にキャラを確立できているのはすごいことだなぁ、と後になってみると思います。

まずは主人公のレミ。

参考画像1参考画像2参考画像3参考画像4
レミ1

メガネっ子なのに(偏見)、本が嫌いだって!? おまけに勉強もいまいちとな!?(偏見)

レミ2

ということで、普通の女子高生らしいのですが……。

レミ3

普通の女子高生って、異世界に来たら道路標識ぶん回して敵を蹴散らせるんですかね……!?

レミ4

ああ、なるほどねー!! ……なるほどね?

メガネっ子だけど本や勉強は得意ではなく、むしろ運動神経はすごくいいという、テンプレに逆行するようなキャラです。 脳筋メガネかわいい。

しきりに帰りたいだのあれ食べたいだのなんだのと文句を垂れ流しますが、まぁ、いきなり危なげな異世界に飛ばされたら文句も言いたくもなりますわな。

お次はレミを異世界に招いてしまうことになるしゃべる本・ロア。

ロア

本名が長ったらしいようです。

案内役兼トラブルメーカーというか、まぁそんな感じです。 時折鬱陶しく感じることもありますが、彼の存在が本作の物語において単なる賑やかしではないことも、また確かです。

でもまぁ、ちょっといじめたくはなります。

魔導書らしく、戦闘でも活躍……というか、一部の魔法は特に使い勝手がいいので、彼の魔法を前提とした戦闘スタイルになると、もう強いのなんの。 やるじゃん。

そして最後のひとりがシュー。

参考画像1参考画像2
シュー1

なにやらロアとは面識があるようですが……?

シュー2

ボクっ娘です。

彼女もまた本作の物語の骨格を担う存在であり、マップ上に存在する機械の敵たちを“子供”と呼ぶ……本作における敵対者でもあります。

……が、それはそれとして、あざとかわいいです。 それだけでめっちゃ強いと思います。 はい。

なぜシューは敵として立ちはだかるのか? その真意と目的は?

……なーんてのはさておいて、彼らの賑やかな掛け合いを楽しむ。 それでいいんだと思います。

レミに比べるとロアとシューにはバックボーンが結構しっかりと用意されていますので、キャラ立ちもしています。

2~3時間もあれば1周目はクリアしてしまえる程度のボリュームでありながら、クリア後にはレミも含めて印象に残りますし、もうちょっとこの世界で遊んでいたい気にもなりました。 まぁ実際、「大きな変化のある2周目」もあるので、1周目で本作が気に入れば2周はカタい作品と言えましょう。

先程も書いたように、本作はいかようにも拡張できそうな余地があります。

というよりも、色々と設定やらが用意されているのであろうことは、作中の掛け合いなどからわかりますし、作品として物語として決着のつく2周をプレイしても積極的に触れられない部分のほうが多いため、本作のいい意味でのゆるさや平坦(平易)さに一種の心地よさを感じた私としては、やはり、拡張エピソードなり続編なりを希望しております。

ちなみに本作は海外のインディーデベロッパーの制作作品でありながら、日本語フルボイス対応の上、作中テキストも不自然なところがない仕上がり。 すごくイイです。

Bad: 全体的に及第点以上だが、少し気になる部分も。

小規模で比較的安価なインディー作品ということで、あまり突っつくのもかわいそう(個人的な感情としては好感を抱いているだけに)な気もしますが、少々気になる部分もあったのでいくつか。 だいたいが軽微な問題ばかりです。

  • 武器を選択する機会が少ない。
  • 道中の掛け合いのパターンが少ない。
  • ほぼ死にシステムな、一部のキャラ強化システム。
  • リプレイ時やリトライ時の仕様。
  • やや視認性が悪い。

まず「武器を選択する機会が少ない」ですが、厳密に言うと「カテゴリーの異なる武器を使い分ける機会が少ない」でしょうか。

ここで言う「カテゴリーの異なる武器」とは、つまり、片手剣・ハンマー・大剣……というような分類のことです。

本作には上に挙げた3つ以外にもいくつか武器カテゴリーが存在しているのですが、それらの解禁条件がどうやら「特定の難易度・モードでクリア」のようなのです。 あるいは、ゲームクリア=新武器カテゴリー解禁、かもしれません。

せっかく色々な武器のカテゴリーが存在するのに、1周目をクリアするまでに使えたのは片手剣とハンマーのみ。 これはちょっと寂しくないですかね。

ちなみに、私は片手剣が使いやすかったので比較的長い間使っていましたが、同一カテゴリー内の武器数に関しては、豊富に揃っていたと思います。 ものによっては打撃音が変わるあたりも好印象。

その後2周目をクリアして新たな武器カテゴリーが使えるようになりましたが、この時点ですでにストーリーに絡むゲームプレイは完了してしまっているんですよね。 ここから先はやりこみの領域……という段になってもまだ未開放の武器種があったり。

どうせなら2周の間に(それも早期に)全部開放しちゃって、クリア後の高難易度プレイでより強い装備が出やすい……とかのほうが、リプレイ性につながったんではないかなぁと思うと、ちょっともったいない気がします。

続いて「道中の掛け合いのパターンが少ない」ですが、これはまぁ、予算とかそもそもパターンを用意するのが大変だったのだろうなぁという予想はつきます。 最近プレイした非インディー作品でも規模は異なるとはいえ、同じような傾向にありましたから……。

かけあい

レミは愛犬のギョウザちゃんが大好きという設定。 どんな犬なのかは不明……。

本作では道中でもレミとロアの掛け合いが定期的に発生して、別になんてことはないひとりごとだったり、気の抜けるようなやりとりであったり、この異世界の成り立ちや環境の解説などが行われます。

その内容自体は(ノリやオチなどが少々異国情緒があるものも多いですが)別段問題ではないのです。 ただ、発生頻度の割にパターンが少ないため、攻略中に何度も同じ話を聞かされたり、すでに判明している事実を“知らないていで”会話が展開したりすることもあるなど、気になるっちゃ気になる塩梅です。

せめて話の整合性くらいはフラグ管理とかでどうにかしてほしかったんですけどね。 パターン数自体は、まぁ、フルボイスゆえの予算的なアレがあるのでしょうがないとしても……。

お次は「ほぼ死にシステムな、一部のキャラ強化システム」ですが、これもちょっともったいないですね。

キャラ強化の巻物

撮影タイミングが悪くて何が何やらですが、巻物です。

プレイ中、ショップや中ボス撃破時などで巻物を獲得する機会があります。 これは取得するたびにランダムで効果が発揮される仕様となっています。

例えばその場でHPやMPが回復したり、もしくはそれらの上限がいくらかアップしたり、武器が上位ランクのものに変わったり……など。

もちろんデメリットもあって、HP/MPが減ったり、上限が下がったり……ということもあります。 これらが毎回ランダムで抽選されるわけですね。

これはこれでトラブルも含めて、面白くてスリリングなランダム性になり得たのかもしれませんが……どうにも効果が控えめすぎるのと、メリットよりデメリットのほうが大きく感じられるため、使おうという気になれない・使わなくても問題なさすぎるので「死にシステム」という印象が強いです。

プラス効果が大きいのはHP回復(前述の通りHP回復手段が限られているため)とMP上限上昇くらい。 武器ランクアップも強いですが、ランクよりは発動できる魔法のほうが強さに直結する印象もあるので、そこまで劇的な変化でもないかな?という感じ。 強いに越したことはないのですが。

逆にマイナス効果が大きいのはMP上限減少と同ランク武器への変化、魔法の変化。 MPは魔法の発動回数に強い影響が出るので、MP上限が下がると、思った以上に体感難易度が上がると思います。

同ランク武器への変化・魔法の変化は、現状がパッとしない魔法を持っている場合はチャンスと言えるかもしれませんが、だいたいが「この魔法使いやすくていいな!」と思って武器を選ぶと思うので、デメリットになってしまう場合のほうが多いかなと……。

その上、HP上限の上下が控えめすぎるのも難点。 変動幅が激しすぎるのも困りものですが、本作では上昇幅がかなり小さく、ランダムゆえに狙って強化できるものでもないので、ACTが得意でないプレイヤーにとって救済要素になりきれていないんですよね。

はじめこそ物珍しさなどから巻物は拾っていたのですが、ある程度本作の仕様や性質がわかってくると、巻物を取得して得られるメリットよりも自分にとってのデメリットのほうが頻度・質の上で上回ってしまい、「巻物はスルーしたほうが安定する」となってしまうのですよね。

幸い、そこまでガチガチに強化したり厳選しないと攻略困難! というバランスにはなっていなくて、装備や魔法の引きが悪かったりしても十分クリアできるようにはなっていると思います。 であればこそ、このランダム効果の巻物は機能不全というか、あんまり存在意義が感じられないのでした。

そして「リプレイ時やリトライ時の仕様」ですが、ちょっと融通がきかないかなぁと。

全武器収集や後述のモード追加などといったやりこみ要素がある反面、それをサポートするような利便性が今一歩かなぁと思うのです。

クリア後にプレイしようとすると、各種カットシーンなどを省略するモードはあるものの、「第3マップを遊びたい!」というニーズには応えてはくれないのです。 要するにステージセレクト的なものがあったほうがよかったかなと。 毎回最初から通しプレイですからね……。

また、敵にやられてしまった場合、各アクト(章)のはじめからやり直し、というのもちょっとめんどくさいかなと。

本作は1-1,1-2,1-3,1-4……2-1,2-2……というふうに、アクトごとにマップ(ステージ)がいくつか内包されている形になっています。

で、例えば1-4はボス戦なのですが、ここで負けてしまったとしましょう。 すると、リトライしても1-1からやり直しなんです。 ボス戦だけリトライさせてくれてもよくない? っていう思いが浮かんできます。

ちなみにやられてリトライしても、獲得したデザートポイントのほとんど(一部は失われる)と、プレイ中に習得・強化した魔法やスキルは引き継ぎます。 ここは安心。

全体的にカジュアルでライトな作りですが、ここだけちょっとシンドいというかメンドい印象はありますね。

最後、「やや視認性が悪い」ですが、これも読んで字のごとし。 敵がごちゃったりすると自キャラがすぐ埋もれて見えなくなる(主人公よりデカイ敵が多い)ですし、遠距離攻撃をしてくる敵の敵弾が見づらいです。

特に後者は弾幕STGの弾くらいのちまっこい弾を撃ってくるんですが、ホーミング弾(急角度で曲がる、生存時間長めで鬱陶しい)や3WAYだったりすることもあり、威力以上にウザったい印象が残ります。 せめてもうちょっと目立つ大きさなら……。

とはいえ、致命的と言える問題はほとんどないと言えましょう。

Good: 割と色々なモードも用意されている。

ちなみにほとんどクリア後の要素と言えますが、プレイモードは色々と実装されています。

残念ながらオンラインマルチプレイではなくローカルマルチプレイではありますが、協力プレイにも対応しています。

また、クリア後にはハードモードやナイトメアモード(一発食らうと即死する)、武器や魔法を使うたびにランダムで切り替わってしまうモード、そしてボスラッシュモードなどが開放されます。

特にボスラッシュは時間制限もあったりするので、(ローカルで一緒に遊べそうな人がいれば)割と楽しいのかもしれません。

正直、上の難易度をプレイするモチベーションのようなものはあまり刺激されないデザインなのですが、本作をとても気に入った人ならば、何周かテイストを変えて遊ぶことができるんじゃないかなと。

ちなみにわずかばかり、コスチュームを変えての遊びもあるようです。 着せ替えて楽しむ、というほどではなさそうですが……。

結論: 「やりたかったこと」を支持したい。

ということで、購入したその日のうちに1周目、日付をまたいでそのまま2周目……と続けてサクサクっとクリアしてしまったため、食い足りなさは正直あります。

しかしクリアまでのプレイボリュームの少なさは、周回前提とすれば決してデメリットとも言い切れませんし(本作に関して言えばリプレイ性、及びその訴求や誘導に少々難ありですが)、ダラダラと薄く引き伸ばすくらいだったら、本作のようにコンパクトに小さくまとめてもらったほうが好印象です。

惜しい点はあるものの、全体的にプレイ感はとても快適かつ手軽で、キャラに魅力はあるし、ストーリーも語られない部分も多いものの、語られる部分に関しては特に問題はない……と、そつのない仕上がりになっているんじゃないかなと思います。

美少女キャラを操作して、雑魚戦では群がる敵を心地よく蹴散らし、ボス戦ではちょっとだけ歯ごたえと緊張感を味わい、そしてドロップ品などのランダム性に一喜一憂する……。

私の持つ欲求を100%までは満たしてくれませんでしたが、開発側の「やりたかったこと」が私の欲求と「だいたい同じ方向を向いてくれている」本作は貴重ですし、満足はさせてくれたので、大いに支持いたします。

とはいえ、ボリュームや内容を考えると、定価はちと高い印象があるのも事実。 私の場合は気に入ったので甘々な評価ではありますが……。

インディーデベロッパーということで、今後をどうしていくのかはさっぱり予想がつきませんが、今回一度きりとするには惜しすぎるキャラと舞台・物語の背景や設定、そして良好な手触りを本作は持っていると思います。 つまりポテンシャルがまだまだあると感じられる、と。

繰り返しにはなりますが、ぜひとも本作を拡張するエピソードなり、続編なりをリリースしていただき、もっとこの世界とキャラに触れられる機会が設けられることを、ほんのりと願っております。

ともあれ、かわいいDiabloライクゲーをお求めではなく、かわいいローグライトACTをお求めなら選択肢になり得ると思います。